ゆめ恋。



……なんか、もったいないな。
こんな朝が気持ちいいって知らないなんてね。


「暇だし、里穂にLINEでもするか」


里穂はさすがに起きてるよね…?
あの子、お弁当自分で作ってるし…


『起きてる?』とLINEを送ると『当たり前』と返事がすぐに来て、私は思わず里穂に電話をかけた。


『なに、朝から』

「今日なんか目覚め良くて!
朝早く起きちゃったんだよね~!」

『あっそ…
あ、そういえば夢は?まだ朝だから内容覚えてるんじゃない?』

「え、夢?」



あれ…?そういえば、今日夢見た…っけ?
見てなくない…?っていうか、覚えてないだけか…?


『綾那―?』

「あ、ごめんっ…
それが今日は夢見たかどうかも覚えてなくって…」

『え、そういう日もあるんだね?』

「見た日は覚えてるように気を付けてるんだけどね…」


…でも、こんなこと珍しいよね…?
とくにここ最近はずっと夢見てきたのに…

…また、明日は見れるよね…?また会えるよね…?


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