ゆめ恋。



『…綾那?』

「え、あっ…ごめん、なに?」

『新しい学校はどう?友達できた?
昨日の夜電話なかったからどうしたのかと思ってたの』

「あ、うん
…まぁ、一応男友達ができました」

『え、男!?なんで!?』

「それが…かくかくしかじか…て感じでして…」

『あーまぁ、うん
綾那可愛いから仕方ないね』

「今までこんなんなったことないのに…!!」

『まぁ、前の学校の男子はみんな陰キャだったし、そういう色恋的なやつに無関係って感じだったじゃん?
彼氏いる子だってみんな他校の人と付き合ってたわけだし。

それが、華の都の高校ともなるとそれも違ってくるでしょうが』

「…でもモテ期なのか、ただ単に珍しがられてるだけなのかわからない…
っていうか珍しがられてる方が強めな気がする…」

『いやいや、綾那可愛いから本気になってるやつも絶対いる』

「そんな可愛くないから!!」


そんな、くだらない話をしていたらあっという間に7時前になっていて…


「あ、ごめん里穂。
私例の男友達を起こす時間なんだ」

『は!?なにそれ!』

「詳しくはまた話すよ。
とりあえず切るよ?」


私はそれだけ言って電話を切り、今度は”土屋一樹”の文字をタップする。
…なんか、昨日普通に話せたのに、電話ってなるとなんか緊張するの、なんでだろうね…


……よし、かけるぞ!!


「綾那」

「うぇっ…!?」


え、なな、なに!?
え、どっから声が…?


「もう、起きてる」

「え…」


…あ、窓の外…からか…
びっくりしたー…



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