ゆめ恋。
「ねぇ、俺とも友達になってよ!」
「え、私が…ですか?」
「他にいるわけないじゃん!」
「…それは全然いいんですけど
その前に、名前教えてくれない…?」
まずはそこからでしょ。
友達は大歓迎だよ。ここでも楽しくやっていきたいもん。
でもさすがに名前も知らないって言うのはないよね。
「あ、ごめん!
俺楢橋慧!よろしく!
慧でいいよ!」
「あ、うん
私のことも、どうぞ名前で呼んでください」
「まじ!?
じゃあ遠慮なく、今から綾那ちゃんって呼ぶわ!」
綾那でもいいんだけど…
まぁ、この人のキャラ的に、ちゃん付けが必須なのかな?
それからLINEの交換もして、私の友達リストにはまた新たに、”楢橋慧”の名前が増えた。
「…綾那ちゃん、なんか嬉しそうだね?」
「ふふ、嬉しいよ。
やっぱり友達が増えるっていいね」
昨日は話すこともできなかったのにね。
っていうか、めっちゃ避けてたし嫌だったのにね。
自分の心境の変化がすごいや。
「俺も綾那ちゃんと友達になれて嬉しいよー!」
「はいはい」
・・・まぁ、一樹は相変わらず
冷めた表情をしていたけど。