ゆめ恋。



そもそも、一樹って私のこと使いすぎじゃない?
前もご飯炊いてあげたし、今だって毎日朝起こしてあげてるし
それで夕飯も作るって。

私はあんたのお母さんか!!
まったくー…


「本当、綾那が来てからはいろいろ助かるわ」

「人使い荒すぎでしょ」

「綾那も俺使って暇つぶししてんじゃねぇか」

「んー、確かに」

「昨日も遅くまで突き合わせておいて、綾那寝落ちしたろ」

「あはは、ベッドで横になりながら話してたらいつの間にか寝てた」

「俺の扱い悪すぎ」

「一樹も人のこと言えないからね」


そんなくっだらない話をずーーーっとして
私たちは一緒に、学校へと向かった。

別に約束してたわけでもないんだけど
話が尽きず、いつの間にかついてた、のに


「なんでお前ばっか綾那ちゃん独占してんの!!」


慧が、朝っぱらからうるさい。


「別に独占はしてねぇだろ」

「2人で来てんじゃん!」

「たまたま会っただけ」


なんか、一樹って教室だと静かで
普段私といるときはいろんなことをフレンドリーに話してくれるけど、ほかのクラスメイトとは全然話さない。
めぐとまいとすら話さない。まぁ全く話さないわけではないけど…

そんな一樹が慧にはいろんな話をしていて、この2人って本当に仲がいいんだなってつくづく思っちゃう。


適当にあしらわれてる慧を見るのが、なんかちょっと面白いんだよね。



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