ゆめ恋。
「ヘアゴムあまってるし、やってあげよっか?」
「え、本当!?
やってやって!」
「ん、じゃあジッとしてて」
私は更衣室にあるベンチに座って、めぐに髪の毛をまとめてもらった。
髪の毛をまとめるとこんなにも快適なのね…
「ありがとう!」
「どういたまして。
ってか早く行こっ」
「あ、私トイレ寄ってくから先行ってて!」
「おっけー」
めぐとまいには先に行ってもらって、私は嬉しすぎてトイレに行って鏡で自分のチェックをした。
ポニーテールって、人生で初めてかもしれない。
中学生の頃、自分で髪の毛結べないからってお母さんには伸ばすの反対されてたし…
高校生になってアイロンを買ってからは結ぶとこもしなくなったしなぁ…
なんか、髪型がちょっと違うだけで、自分が少し変わったように見えるのはなんでだろうね。
髪の毛って本当大事。
鏡で散々チェックしていたら、トイレの中から1人の女の子が出てきて、私はすぐに手洗い場から退いた。
鏡で自分チェックとか恥ずかしいしね…
「…あれ?」
ん?え、なんだ…?
私の顔、ジッとみて…なに…?
「…な、んですか?」
恐る恐るこちらから聞いてみると、その子は私の名札を見て、パッと顔が明るくなった。