ゆめ恋。
「ね、そっちのクラスに一樹くんいるでしょ?」
「え?うん」
「仲いい?」
「え、うん。まぁ…
隣の席だし、よく話すかな。
なんで?」
「本当!?
私、一樹くんと中学が一緒で…前に借りたものがあってずっと返せてなくて…
でも私、一樹くんとなかなか話すことがなくて…
だからできたら、今度一樹くんを連れてきてくれないかな…?」
「え?うん
まぁいいけど…」
「ありがとう!
あ、じゃあまたあとで連絡先、教えるね!」
体育館について、ちさちゃんはそう言ってささっとクラスの子の方に行った。
置いてけぼりになった私には、めぐとまいが近づいてきた。
「あれ、隣のクラスの上城千紗でしょ?
綾那、仲いいの?」
「あー、昔私こっちに住んでて、その頃仲良かった子なの。
まぁ久しぶりの再会だから、また仲良くしてねって言われた感じかな。
2人はちさちゃんのこと、知ってるんだね?仲いい?」
「え、別に」
「どちらかといえば嫌いな部類」
「え!?そうなの?」