ゆめ恋。



結局、一樹はご飯も麻婆豆腐もスープも麦茶もしっかりお代わりをして、スープなんて空っぽになった。

男子の食欲はすごいや。


「ん、半分やる」

「ありがと」


それからお約束のパピコを半分こして、私たちはソファに移って一緒にテレビを見ていた。


「あのさ、またちさちゃんの話題で悪いんだけど」

「は?なに」

「いつからあんなギャルっぽくなったの?」

「さぁ?あいつとは中学から一緒だけど、中学入学したころから派手さはあったけど。
ただ髪染めたりしたのは高校入ってからだと思う。たぶん。

中学後半とかもう関わりなくて知らねぇし」

「ふーん、そうなんだ」


まぁ、幼い頃から元気いっぱいって感じの子だったし、もともとそういう子なのかな。
10年ちょい離れてたのは大きいよなぁ…


「ちなみに一樹はいつからそんなヤンキーみたいになったの?」

「誰がヤンキーだよ」

「こわっっ」

「…ったく。
俺は別に、中学入ったくらいから。まぁ反抗期だし?
中2とか柄悪いやつらとつるんでたなー」

「ケンカとかしてた?」

「まぁ、中学の頃はけっこう荒れてたからそれなりに。
今はそんなしねぇけど、たまに売られて買うこともあるけど」

「は!?え、今も?
高3のこの大事な時期に?」

「バレなきゃいいんだよ、バレなきゃ」

「…気を付けなよー?」

「おう」


なんか…この人大丈夫かな…
私こんな方と一緒にいて大丈夫なのかしらねぇ…


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