ゆめ恋。
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お昼、私のリクエストで私たちはハンバーガーを食べた。
私っていつもここにきたらここのバーガーなんだよね…ワンパターン…
「午後はどうする?」
「飯のあとすぐ激しいのは控えたいとこ」
「あー、吐くもんね」
いつものバーガーを食べたあとは、ふらふらと暑い外を歩いていた。
休日ってこともあって、園内はだいぶ混雑していて、なにをするにも並ぶ状態。
まぁ、一樹とだとわりと会話も続くし、沈黙になってもそれはそれでって感じだから全然苦痛じゃないんだけど。
なにより、一樹がネガティブなことを言わないからね。
「あ、そうだ」
「ん?」
「綾那、ちょい急ぐぞ」
「え!?」
一樹は、突然時計を見たかと思えば、私の腕を掴んで早歩きした。
…だから当然、私は小走りになるわけで…
はぁ、はぁ…と一樹のペースで急ぐと、遊園地の中でも人がまばらで、でも子供たちが多くいるところについた。
「なにここ」
子供たちが多く水遊びする、小さな噴水の広場。
本当に子供たちばかりで、すごい浅くて噴水の水の量も少ない、噴水にしては地味なところだった。
「こういうの、好きかと思って」
「……ん?」
こ、こういうの?
え、こういう小さめの噴水が、ってこと…?
いや、別に嫌いではないけど…?
「あ、綾那見てみ」
一樹がそういうと、いきなり小さな音楽が流れ始めた。