ゆめ恋。



「あー、なんかやっぱり緊張するなぁ…」

「綾那ならすぐに友達できるって。
大丈夫、頑張りなよ!」

「……うん。
でも里穂にも毎日電話するからね?」

「はは、了解」



そんな話を、今日初めて入ったおしゃれなカフェでしていた。
こういうおしゃれなカフェって、あんまり来ないけど…もうすぐ静岡を離れるって思ったら、憧れていたこのカフェにも入りたくなって、ついに入ることができたお店。

これが最初で最後なんだろうなぁ…


親戚がいるわけでもない静岡に、私はまた帰ってくるんだろうか…


「……あ、そういえば」

「ん?」

「今日なんかイケメンが出てくる夢見たんだー」

「え、イケメン?どんな夢?」

「いやまぁあんまり覚えてないんだけど
なんかスーパー?みたいなところにいたんだよね」

「……ふーん」

「まぁ夢だけどさ。
なんかでも夢でもときめいちゃうよーあんなイケメン、あんまりいないもん」

「もー、それ私はどんな顔なのか全くわからないからなんにも話乗れないじゃん」

「はは、ごめんごめん」


こうやって、里穂と話すことも当分できなくなっちゃうんだろうなぁ…


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