ゆめ恋。



「ん、できたよー」

「さんきゅ」


お米を研ぐなんてすぐ終わり、私は迷うことなく一樹の座るソファに座った。
すぐ帰ればいいんだけどね。
でも一樹言ってたもん。


「一樹、アイスはー?」

「あぁ、そうだったな」


アイス、アイスっ
それを食べに来たんだっ!


「あ、でも今ないんだった
コンビニ行くか」

「えっ、私も!?」

「……人んちに1人で居座る気かよ」

「でも私めっちゃ部屋着で来ちゃったじゃーん」

「それ言ったら俺も部屋着だけど」


いや、あんたはいいのよ。
なに着てもかっこいいし、もっと言えば男だから。

でも女がこんなギリギリの、しかもラフでペラペラしてるスウェットショーパンで外出るってどうなのよ。


「別にいいだろ。どうせ俺が一緒にいるんだし、みっともないわけでもないだろ」

「……そうかな」

「大丈夫大丈夫。しかも目の前だし。
ほら、行くぞ」

「はーい」


仕方ない、行くか。
ポニテに、ラフなTシャツに、ペラペラショーパン。
部屋着感満載だけど。


「もう、さっき帰ってくる時によればよかったのに」

「今さらそれ言うな」


私たちはまた一緒にエレベーターに乗り込む。
なんかもうここまで一緒にいると友達通り越して本当家族みたい。
ご飯まで炊いてさ。

こんな部屋着で、一緒にコンビニなんて。


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