君が君だから俺は君に愛を告げる
入社
ああ、ウザい……
7年前、俺はオーク(株)に入社した。ジュエリー・オークという老舗貴金属店を全国に展開する日本最大手の貴金属取扱企業だ。
その入社式、俺は壇上に立ち、新入社員代表の挨拶をした。俺の挨拶は、内容は当たり障りのないものだったが、良くも悪くも目立ちすぎたんだろう。翌日からの新人研修では、やたら女子が群がった。あからさまに気を引こうとするやつは、本当にウザい。
そんな中、俺に全く見向きもしない女が1人いた。
佐山 蘭
この女は、何かと目を引いた。
すらりとしたスタイルの良さ。はっきりとした目鼻立ち。そんなルックスの良さも、その原因の一つではあるけれど、何より、その言動が際立って目立っている。
勝気で負けず嫌いな性格なんだろう。事あるごとに俺に対抗意識を燃やし、発言する。それがまた、俺とは違う発想や着眼点を持っているので、おもしろい。
こいつと組んだら、おもしろい仕事ができるだろうな。そんな風に思える。
しかも、佐山は、煮詰まってくると、ぐしゃぐしゃに自分の髪をかき乱す癖があるようで、せっかく綺麗なルックスなのに、頭だけやまんばみたいになってることがある。まるで子供だ。しかし、うまくしたもので、そんな佐山の周りには、世話好きの落ち着いた女子がいて、やまんばになった髪をその都度、とかし直している。
そうして2ヶ月の研修を終えて、気付いた。俺は、佐山に惹かれてるって。しかし、佐山は俺に全く興味がない。
なんで、こう上手くいかないんだ⁉︎
俺が全く興味を持てない女たちは群がってくるのに、俺が唯一、何とかしたいと思う女は、俺に全く興味ないなんて。
俺は、何で佐山を選んだんだ⁉︎
そんな自問自答を繰り返すうちに、新たな情報が入ってきた。佐山が、俺だけではなく、他の誰にも見向きもしないのには、理由があった。佐山には恋人がいるらしい。しかも、大学の後輩だという。年下⁉︎ 勝気な佐山は、甘えるより甘やかす方が好きなのか?
7年前、俺はオーク(株)に入社した。ジュエリー・オークという老舗貴金属店を全国に展開する日本最大手の貴金属取扱企業だ。
その入社式、俺は壇上に立ち、新入社員代表の挨拶をした。俺の挨拶は、内容は当たり障りのないものだったが、良くも悪くも目立ちすぎたんだろう。翌日からの新人研修では、やたら女子が群がった。あからさまに気を引こうとするやつは、本当にウザい。
そんな中、俺に全く見向きもしない女が1人いた。
佐山 蘭
この女は、何かと目を引いた。
すらりとしたスタイルの良さ。はっきりとした目鼻立ち。そんなルックスの良さも、その原因の一つではあるけれど、何より、その言動が際立って目立っている。
勝気で負けず嫌いな性格なんだろう。事あるごとに俺に対抗意識を燃やし、発言する。それがまた、俺とは違う発想や着眼点を持っているので、おもしろい。
こいつと組んだら、おもしろい仕事ができるだろうな。そんな風に思える。
しかも、佐山は、煮詰まってくると、ぐしゃぐしゃに自分の髪をかき乱す癖があるようで、せっかく綺麗なルックスなのに、頭だけやまんばみたいになってることがある。まるで子供だ。しかし、うまくしたもので、そんな佐山の周りには、世話好きの落ち着いた女子がいて、やまんばになった髪をその都度、とかし直している。
そうして2ヶ月の研修を終えて、気付いた。俺は、佐山に惹かれてるって。しかし、佐山は俺に全く興味がない。
なんで、こう上手くいかないんだ⁉︎
俺が全く興味を持てない女たちは群がってくるのに、俺が唯一、何とかしたいと思う女は、俺に全く興味ないなんて。
俺は、何で佐山を選んだんだ⁉︎
そんな自問自答を繰り返すうちに、新たな情報が入ってきた。佐山が、俺だけではなく、他の誰にも見向きもしないのには、理由があった。佐山には恋人がいるらしい。しかも、大学の後輩だという。年下⁉︎ 勝気な佐山は、甘えるより甘やかす方が好きなのか?