僕の心の中で君は生き続ける
第一章
春に吹く風
「風香、早く起きなさい。もう何時だと思っているの。」
毎朝聞こえてくる、うるさい怒鳴り声で今日も私は目を覚ます。
重い目蓋を開き、家族のまつリビングに向かう。
「おはよう。ママ今日は朝ご飯なに。」
「今日はスクランブルエッグよ。あ、パパ。今日夜遅くなるの。」
「今日は、久しぶりに早く帰られそうだよ。」
「よかったわ。久しぶりにみんなで夕食が食べられるわね。」
これが私の家の日課。
パパは、I T会社で働いている至って普通のサラリーマン。
ママは、専業主婦。兄は、芸能マネージャー。まあ、誰の担当かわからないけどね。
三人とも、顔がモデルさんじゃ無いかってくらい綺麗。
そして私は・・・たぶん至って普通の女子高校生。
今日も私は、春風が吹く中、学校に向かっている。