狼くんとの放課後図書室



「ほら早くリボンしなよ。誰か来たらどーすんの」





雑に私に差し出されたリボン。





「あ、ああうん。」





【ガラガラガラガラ】





リボンを付けていると、図書室のドアが開く。






放課後に図書室に人が来るなんて珍しいな。





隣のクラスの女子2人が入ってくる。






あーあ、女の子って感じのこのキャピキャピした空気。





私の大っ嫌いなこの空気。
 





「え!詩優くんじゃん!♡」






ポニーテールの1人の女の子が柳瀬くんに近づく。





少し睨み気味に柳瀬くんはその子を見る。






「だれ?」




うわー、きっつ。





でも、この美人たちは怯まない。





「やっだー!詩優くんは学年の有名人だよ!?こんなイケメンくん私たちが把握してないわけないじゃん!♡」






「何しにきたの?」





「今テニス部終わったから、詩優くんに会いに来たんだけど」

< 18 / 90 >

この作品をシェア

pagetop