狼くんとの放課後図書室



別に答えは知ってるし。気にならないけどさ






「わたし〜明日合コン行くんだー」




 

話す話題もないから今度はわたしの話をする。





「ふーん」





興味なさげにそういうこの謎多き男。





うっ。





すると、柳瀬くんは本をたたんで高い机に肘をついて私を見る。






小さくため息をする彼。






「なに?止めて欲しいの?」





え?





「いや!そーゆーわけじゃなくて!」





私は必死に否定しながら手をぶんぶんする。





んっ////






わたしの口が柳瀬くんの手によって閉じる。






「ここは図書室だからお静かに」






な、なんなのよこの人は!






い、一周回って…慣れてる?!






「それに、俺鈴村の彼氏でもなんでもないから止める理由ないでしょ?」






少し冷たい目で上から見下ろされる。






うわー、このタイミングでなんてことを言うのよこのハガメンめー!!






やっと離してもらえた口を小さく動かす。

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