狼くんとの放課後図書室



「今日はその子を家に持って帰るつもり?」






「まだ未経験らしいんで、貴重っすよね!」







「その子、俺狙ってたんだけどなー?」






「ゆ、侑里先輩がっすか⁉︎」






「と、いうことでその子今日はやめといてよ」






「も、もちろんです!侑里先輩が言うなら…」






「他校なのに俺のこと知ってるんだ!いやー、悪いねありがとう!」






「どうせ遊びなんでしょ?たけるくんなら遊ぶ女いっぱいいるだろうし、今日のところは俺に譲ってね!」






「了解です!」






そしてまた私の体は宙に浮く。





ん、寒い外かな?





ゆっくり目を開く。





「やっと起きた。」





公園?のベンチ?この人は……





「た、高野先輩⁉︎」






「雫良ちゃん、俺がいなかったらほんと、危なかったよ?(笑)」






そう言いながらペットボトルの水をくれる先輩。






「危なかった?」






「あれお酒だよ。ほんとたけるくん狙われるとか
運悪いねえ。もう大丈夫だけどさ」






たけるくんってそんな人だったの⁉︎






話したことなかったし知らなかった。


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