狼くんとの放課後図書室
でもなんだろう。いつもよりも壁を感じる。
「ねえ、なにかあった?」
少し間が空いた後、奏ちゃんが口を開く。
「しずりんやっぱり知らないんだ。」
え?なにを?
すーちゃんがポケットからスマホを取り出して写真を見せてくれる。
そこには高野先輩と、!
ハグをしている誰か。
「え?だれ?」
「聞いた話によると、わかりんと付き合う前先輩と同い年のさやか先輩と付き合ってたらしの。」
「なんか、仲直りしたらしくて……しずりんなにも言われてないの?」
わたしは……え?
それから一日中私の心は曇っていて、いつのまにか1日は終わっていた。
はあ、図書室いくか。
誰もいなくなった教室でやっと立ち上がろうとする。
【ガラガラ】
音の先を見ると…高野先輩?
「よかった、まだ教室いたんだ」
久しぶりに高野先輩と視線が交る。
「あのうっ!」
「あのさごめん、もう別れて欲しい」