狼くんとの放課後図書室
【ガラガラ】
やばい、誰か入ってきちゃったよ。どうしよう私こんな目だし……
「詩優?」
この声どこかで⁉︎
すると柳瀬くんがスッと立ち上がる。
「はい、ってなんだ洋平かよ」
「うわ!お前下から出てくるとかなんかエロ」
「エロくねえよ、お前が図書室とか(笑)何のようなんだよ」
あれ?柳瀬くん洋平くんと仲いいんだ。意外だなー。
「今詩優のお母さんからなぜか俺に電話かかってきて今日俺の家でご飯らしい」
「あー通知切ってたわ了解」
「じゃあ、俺はサッカー部戻るから」
【ガラガラ】
ふー、誰もいなくなったー。
ゆっくり私はパイプ椅子に座る。
「洋平くんと仲いいんだ!」
「いや、親が仲良いだけだよ」
どうみても柳瀬くん心開いてたのになー。
吹奏楽の演奏が終わる。
今日は来るのも遅かったし、あっという間に終わった。
「よし、帰るか」
なんかすごく寂しかった。
もう柳瀬くんと別れるのがすごく嫌だった。