狼くんとの放課後図書室



あーだめだだめだ!





今日の課題のページを開いたものの…。


 


わかんない、





自然に右を見てしまう。

 



教えてって言える相手もいないのに。





吹奏楽のブレブレの音。





サッカー部のボールを蹴る音。





カキーンとボールを打つ野球部の音。





ードンドンドン





ん、この音はなんだろう。






廊下に出ると、建物はちがう体育館が見えた。





窓が開いていて、バスケ部がよく見える。





あ、あれ前いた先輩か、





ん⁇あれ?柳瀬くんかな⁉︎





スパッ





効果音が聞こえた気がするほど綺麗にシュートを決める柳瀬くん。





わぁー!流石、上手だな…





いつもとは違うかっこよさのある柳瀬くんに見惚れているわたし。





あーだめだめ。早く戻ろ。





結局もう話せなくなるんだったら気持ち伝えとけばよかったな。





いや、まだ間に合うかな⁇





告白しようかな。





もう9月の終わりだとはいえ、残暑はすごくまだ蒸し暑い。





【ガラガラガラガラ】




扉の方を見ると、先生⁇


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