狼くんとの放課後図書室
「ってかさ、詩優くん彼女できたってほんとなのかな?」
「え?"あの"詩優くんが作るわけなくなーい?(笑)」
「帰り道に"地味な女"と帰ってたらしいよ」
うっ、地味ってまあ。
"あの"詩優と"地味な女"私が釣り合わないことなんてとっくの昔から知ってしてるし……。
「え?ねえ‼︎あれ小城先輩じゃないの?」
1人の女の子が急に大声を上げて指を刺す。
「どこどこ⁇あー、そうだね。」
小城先輩って誰⁇
「ほらみてよ、あれ」
女子が刺す指の方向に顔を向ける。
その方向には詩優と詩優に仲良さそうに水を渡すマネージャーさんかな?
「小城先輩ならお似合いよねー。」
確かに、誰が見ても美男美女。
可愛い、そしてなんて大人っぽい人なんだろう。
ふわりと笑うその女性の隣で笑っている詩優。