学園ガーディアン
3
布団の中で丸くなる
カタカタと震える身体をさらにキツく丸くした
授業は休むと伝えている
(なんで今日なんですか…)
私は一ヶ月で二回は精神不安定になり崩れてしまう
先生方は理解してくれるから心配しないでいいと言ってくれた
私は口をキツく結び、毛布に包まれる
寂しさや孤独、苦しみの渦に飲み込まれそうだ
涙目になり、何も出来なくなる
「みーちゃん」
ふわりとミントの香りがした
布団からそっと外を見る
其処には和歌の姿があった
「ど、して?」
「校長から聞いたー」
和歌の両手にはたくさんの食材と荷物
「どうせ食べないでしょ〜?」
「は、い」
身体を起こして柱にもたれ掛かる
身体がふらつく
けど
私は無意識のうちに和歌に抱きついた
「っ、ん?どした〜?」
「…」
和歌の心音が聞こえる
ゆっくりとでも早く落ち着く音がした
「ハイハイ」
後ろで抱きつくと和歌に抱き上げられる
私の身長は百七十センチあるのに軽々と抱きあげる和歌は私より十センチ高い
「食べて〜」
「…」
和歌にそう言われても引っ付いたままの私に和歌は首を傾げる
「ん〜」
「………」
何故月に二回もと言われれば幼少期からだ
家族がいない時やそう言う時に限ってなる
寂しいのか?
和歌の首から手を離し、スープだけ飲む
「美味しい?」
「………はい」
ほっとする
少し塩気のある卵スープ
私はそっと和歌に一礼する
「ご迷惑をお掛けしました」
「大丈夫〜今日から泊まるし」
ピタリと動きを止める
私の頭をポンと優しく撫でて和歌は微笑んだ
「校長命令〜」
「………え」
校長は校長なりに私のことを心配してくれて体調センサーが鋭い
それに見事今回は引っ掛かったみたいだ
つまりこれからは行動はずっと和歌と一緒ということである
私は夜になり、和歌の背中にくっついていた
優しいミントの香りに目がうとうとする
でも寝れない
夜風に当たろうと動くと腕を掴まれた
「何処行くの?」
「夜風に当たろうかと」
「………俺も行く〜」
二人で外に出る
涼しい風が吹き、私はそっと髪の毛を抑えた
私は月へと手を伸ばす
「いつかこの手で触れたい」
「大丈夫、その日は必ず来るよ」
私を抱きしめて微笑む和歌に私も困ったように笑った
「ありがとうございます」
「んじゃ、もう少し休もうね〜」
私を抱っこして歩き出す和歌
リズムの良い心地よい振動に目を閉じる
翌日、元通りになったのに校長のセンサーは許してくれない
私は大人しく部屋に篭る
扉をノックする音に疑問に思い扉を開けた
「すまないが来て欲しい」
突然男が立っていてそう言われても困る
私は身構え、手袋に手をかけると雷が首に当たりしゃがみ込む
「っ、」
私を抱き上げて男は笑った
「みーちゃん!」
和歌が焦っている
私は手を伸ばすと首を思いっきり叩かれた
「ぁ、っ」
カクンと意識が落ちた
「お前ら、殺す!」
和歌の怒った声が聞こえた気がする
気がついたらソファの上にいた
でも自室ではない
「っ!?」
両手が動かないと思ったら動かせないくらい重い枷がつけられていた
鎖が音を立てることで誰かが近づく音がする
「起きたか!」
「何がしたのですか」
私は男を見つめた
男はしゃがむと私の顎をひと撫でしてニンマリと笑う
「王が来る」
「はい?王ですか?」
呆れて何も言えない
私は鎖を外そうとするが中々外れない
「大人しくしろ」
「グっ」
首を押さえつけられる
私はギッと睨み付けるがその痛みに耐えた
扉が開く
コツコツと靴音が鳴る
「王!連れて来ました!」
「よくやった」
男の手が首から離れる
私はギロリと王と呼ばれている男を睨む
そして
鎖ごと私を抱き寄せる王
「僕を見ろ」
私は男と目を合わせる
美しい深海の瞳をしていた
「っ」
「ふふ、実に愛らしい」
私を抱き締めて匂いを嗅がれる
私は暴れるが抑えられた
「く、」
「僕と恋人になってくれ」
私は何を言っているのかと思い首を横に振る
「何故だ!」
「こんなやり方で好きになるわけないです」
扉が大きく開いたというより 吹き飛んだ
『な!?』
「は、みーちゃん!!」
私は王から飛び降りて和歌の元へと走る
和歌に枷を外してもらう
「やれやれ」
革靴の音が鳴る
私は手袋を外し、壁に手をつける
音を立てて槍が出て来た
それを片手で回して構える
「私は左を」
「んじゃ俺は右〜」
互いに目を合わせ、走り出す
殴る音と槍の鳴る音がする
私はその中で優雅に笑っている王を狙う
「っ!?」
ピタリと動きを止める
槍だけ吹き飛ばされ、私だけ引き寄せられた
「離して下さい」
「何故拒む」
腕を掴む力が強くなる
「普通に接してください!」
「なるほどな、アイわかった」
(え?)
私はキョトンとしていたが王が立ち上がり和歌の元へと行く
「ポソポソ」
「!?」
何かを和歌に言っていたが私は首を傾げる
「行くよ〜」
和歌と手を繋ぐ
王は手を振っていた
私も振り返した
自室を通り過ぎて和歌の部屋に着く
「入って」
「失礼します?」
中に入ると二人でソファに座る
「ほんっとに心配した!」
「ありがとうございます」
申し訳なさそうに頭を下げた
和歌は私の安全を見てほっとしている
私は和歌の傷を治す
「もう大丈夫だよ〜」
「そうですか?」
そっと手を離す
「ねぇ、みーちゃん」
「はい?」
そっと手を握られる
優しく握る手はとても熱く焼けそうだ
私は胸が脈打つのを落ち着かせる
「俺と付き合いませんか?」
「っ」
私は顔を下にするとふわりと頭を撫でられた
「返事はしなくて良いけど」
和歌の深緑の瞳が私を映す
「これからはもっと愛するね!」
「〜〜〜!?」
これより本格的に溺愛されそうだとこの時
何故か
察してしまった
布団の中で丸くなる
カタカタと震える身体をさらにキツく丸くした
授業は休むと伝えている
(なんで今日なんですか…)
私は一ヶ月で二回は精神不安定になり崩れてしまう
先生方は理解してくれるから心配しないでいいと言ってくれた
私は口をキツく結び、毛布に包まれる
寂しさや孤独、苦しみの渦に飲み込まれそうだ
涙目になり、何も出来なくなる
「みーちゃん」
ふわりとミントの香りがした
布団からそっと外を見る
其処には和歌の姿があった
「ど、して?」
「校長から聞いたー」
和歌の両手にはたくさんの食材と荷物
「どうせ食べないでしょ〜?」
「は、い」
身体を起こして柱にもたれ掛かる
身体がふらつく
けど
私は無意識のうちに和歌に抱きついた
「っ、ん?どした〜?」
「…」
和歌の心音が聞こえる
ゆっくりとでも早く落ち着く音がした
「ハイハイ」
後ろで抱きつくと和歌に抱き上げられる
私の身長は百七十センチあるのに軽々と抱きあげる和歌は私より十センチ高い
「食べて〜」
「…」
和歌にそう言われても引っ付いたままの私に和歌は首を傾げる
「ん〜」
「………」
何故月に二回もと言われれば幼少期からだ
家族がいない時やそう言う時に限ってなる
寂しいのか?
和歌の首から手を離し、スープだけ飲む
「美味しい?」
「………はい」
ほっとする
少し塩気のある卵スープ
私はそっと和歌に一礼する
「ご迷惑をお掛けしました」
「大丈夫〜今日から泊まるし」
ピタリと動きを止める
私の頭をポンと優しく撫でて和歌は微笑んだ
「校長命令〜」
「………え」
校長は校長なりに私のことを心配してくれて体調センサーが鋭い
それに見事今回は引っ掛かったみたいだ
つまりこれからは行動はずっと和歌と一緒ということである
私は夜になり、和歌の背中にくっついていた
優しいミントの香りに目がうとうとする
でも寝れない
夜風に当たろうと動くと腕を掴まれた
「何処行くの?」
「夜風に当たろうかと」
「………俺も行く〜」
二人で外に出る
涼しい風が吹き、私はそっと髪の毛を抑えた
私は月へと手を伸ばす
「いつかこの手で触れたい」
「大丈夫、その日は必ず来るよ」
私を抱きしめて微笑む和歌に私も困ったように笑った
「ありがとうございます」
「んじゃ、もう少し休もうね〜」
私を抱っこして歩き出す和歌
リズムの良い心地よい振動に目を閉じる
翌日、元通りになったのに校長のセンサーは許してくれない
私は大人しく部屋に篭る
扉をノックする音に疑問に思い扉を開けた
「すまないが来て欲しい」
突然男が立っていてそう言われても困る
私は身構え、手袋に手をかけると雷が首に当たりしゃがみ込む
「っ、」
私を抱き上げて男は笑った
「みーちゃん!」
和歌が焦っている
私は手を伸ばすと首を思いっきり叩かれた
「ぁ、っ」
カクンと意識が落ちた
「お前ら、殺す!」
和歌の怒った声が聞こえた気がする
気がついたらソファの上にいた
でも自室ではない
「っ!?」
両手が動かないと思ったら動かせないくらい重い枷がつけられていた
鎖が音を立てることで誰かが近づく音がする
「起きたか!」
「何がしたのですか」
私は男を見つめた
男はしゃがむと私の顎をひと撫でしてニンマリと笑う
「王が来る」
「はい?王ですか?」
呆れて何も言えない
私は鎖を外そうとするが中々外れない
「大人しくしろ」
「グっ」
首を押さえつけられる
私はギッと睨み付けるがその痛みに耐えた
扉が開く
コツコツと靴音が鳴る
「王!連れて来ました!」
「よくやった」
男の手が首から離れる
私はギロリと王と呼ばれている男を睨む
そして
鎖ごと私を抱き寄せる王
「僕を見ろ」
私は男と目を合わせる
美しい深海の瞳をしていた
「っ」
「ふふ、実に愛らしい」
私を抱き締めて匂いを嗅がれる
私は暴れるが抑えられた
「く、」
「僕と恋人になってくれ」
私は何を言っているのかと思い首を横に振る
「何故だ!」
「こんなやり方で好きになるわけないです」
扉が大きく開いたというより 吹き飛んだ
『な!?』
「は、みーちゃん!!」
私は王から飛び降りて和歌の元へと走る
和歌に枷を外してもらう
「やれやれ」
革靴の音が鳴る
私は手袋を外し、壁に手をつける
音を立てて槍が出て来た
それを片手で回して構える
「私は左を」
「んじゃ俺は右〜」
互いに目を合わせ、走り出す
殴る音と槍の鳴る音がする
私はその中で優雅に笑っている王を狙う
「っ!?」
ピタリと動きを止める
槍だけ吹き飛ばされ、私だけ引き寄せられた
「離して下さい」
「何故拒む」
腕を掴む力が強くなる
「普通に接してください!」
「なるほどな、アイわかった」
(え?)
私はキョトンとしていたが王が立ち上がり和歌の元へと行く
「ポソポソ」
「!?」
何かを和歌に言っていたが私は首を傾げる
「行くよ〜」
和歌と手を繋ぐ
王は手を振っていた
私も振り返した
自室を通り過ぎて和歌の部屋に着く
「入って」
「失礼します?」
中に入ると二人でソファに座る
「ほんっとに心配した!」
「ありがとうございます」
申し訳なさそうに頭を下げた
和歌は私の安全を見てほっとしている
私は和歌の傷を治す
「もう大丈夫だよ〜」
「そうですか?」
そっと手を離す
「ねぇ、みーちゃん」
「はい?」
そっと手を握られる
優しく握る手はとても熱く焼けそうだ
私は胸が脈打つのを落ち着かせる
「俺と付き合いませんか?」
「っ」
私は顔を下にするとふわりと頭を撫でられた
「返事はしなくて良いけど」
和歌の深緑の瞳が私を映す
「これからはもっと愛するね!」
「〜〜〜!?」
これより本格的に溺愛されそうだとこの時
何故か
察してしまった