❀🍞Pan・Rouge🍞 Ⅰ❀
所で、彼女はこの後、まだ初詣になっておらず、大晦日の日に、特別に店に来て欲しいと、言われた。此処の店―――フラワー店と言い、羽田菜緒が建てた店は―――ローサでもある―――。
ローサはフランス語で、薔薇と言う。薔薇は見た目は綺麗だが、とげとげしい所がある。それに、薔薇には、とても良い花言葉がある―――愛-――この二人にピッタリで、綺麗に咲いていた。
犬は華子と、兎のミルクは予め―――餌を与えており、待ってて貰えるようにした―――。
―――そんな中、山瀬紀彦という、彼女の祖父である、警視総監を名乗る御じい様が現れた。
御じい様は警視総監と、探偵を子供の頃に齧っていた―――。御じい様の登場に、誰もが吃驚した。御じい様はとても無口で、御婆さんと結婚したことが、謎だと思ってしまった事もある。
『ーーーあら・・・御じい様・・・良く来てくださった・・・事件の方は・・・片付いたみたいね。』
そう―――事件が解決すると、いつものように―――彼はフラワーのケーキを買ってきてくれる。
フラワーもこの店の系列であり、美味しいカップケーキがかなり売ってある。掃除が終わったら、皆で、食べよう。だけど、食べ過ぎにはご用心で、ケーキは一人一個だけであり、楽しみである。御じい様は椅子に座ると、皆で、一緒に食べる事になり、菜緒はチョコフルーツケーキを食べた。そのケーキが一番良い物で、安心して食べられる筈―――。
『―――お前の・・・作るベーカリーとパティスリーは・・・誰にも負けない―――。とても美味しい。』
『―――あら・・・ありがとう。私のケーキは・・・天下一品であり、とても美味しい筈である。だから、売れている。』
< 104 / 212 >

この作品をシェア

pagetop