❀🍞Pan・Rouge🍞 Ⅰ❀
さて、今、彼女は新年の挨拶に両親の所に行き、その後、友達と一緒に初詣に行く事になった。彼女は偶然出会った友達ではなく、結局、2人で参拝する事になった。家内安全の札は―――この後、貰いに行く事になっている。ジャガバタを売っており、家内安全の札を貰ったら、買う予定。
彼女は初詣に来るのは、これで五回目でもあり、いつものように、カランカランと、鳴らした。五回目の初詣を記念して、子宝に恵まれるように、祈る事にした―――。彼女は二人か三人が良い。
彼はクスクスッと笑うと、『―――俺は・・・五人ぐらい欲しいな・・・』と、言ってきた。その言葉に、彼女は眼を丸くすると、『―――えぇぇ?そ・・・そんなに?』と叫んだ―――。彼女は大胆な発言に、周りの人は吃驚してしまった。菜緒は慌てて口を塞ぐと、『―――すみません。』と、謝った。彼は『―――お前は・・・天然ボケだな・・・』と、満面の笑みを浮かべていた。子供は欲しいけど、そんなに産めるものなのか??―――菜緒はきょとんと、してしまった―――。
『―――御前・・・前・・・進まないと・・・』
その言葉に、ハッと我に返ると、慌てて歩き出した。智也は腕を引っ張り、『―――ほら・・・行くぞ・・・』と言った。彼女は眼を丸くすると、ふわりと風が吹き抜けると、そのまま歩き出す。
菜緒はそのまま歩き出すと、智也は紳士らしく、手を引っ張っていてくれ、まるで夫婦のようだ。
否―――夫婦なのは、当たり前だ―――。甘酒を貰うと、二人は飲んでみる事にした―――。
『―――貴方達・・・夫婦なの?良いわね・・・私には・・・子供、十人もいるわよ―――。』
そんな冗談を言われ、二人は甘酒を吹き零れてしまいそうになり、『―――十人も?』と叫ぶ。
―――えぇぇ・・・そうよ・・・
―――貴方達も・・・頑張りなさい・・・
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