❀🍞Pan・Rouge🍞 Ⅰ❀

―――良かった・・・家に来てくれて・・・―――お前は・・・幸せだ・・・
そう言うと、動物たちは―――嬉しそうに、餌を頬張っていた。
―――ありがとう――――――ほん・・・っ・・・とう・・・犬好きだ―――
ありがとう―――大好きな家族だから―――
『―――可愛い・・・ねぇ・・・私に・・・この犬・・・くれない？』
一人の客―――子供が、菜緒を見ながら、頼み込んできた―――。彼女は―――駄目よ―――と、はっきりと言った。子供は鮎川愛と言い、彼女は『―――えぇぇぇぇ？』と叫んだ―――。
今、御店の中は、とても行列が続いており、お客様は沢山、沢山、買って行った―――。
彼女達は―――レジの仕事を今、していた。
お店の人たちと、お客様は吃驚した。
『―――何で?』
『―――ちょっと・・・愛・・・』
―――駄目じゃない・・・そんな事・・・言っちゃ・・・
彼女は二かッと笑うと、『―――私んち・・・犬飼う事にしたんだけど、中々良い犬が見つからないの。だけど、この犬だったら、仲良く出来るかもしれない―――そう思ったんだけど。』
愛という、少女は―――犬を抱きながら、菜緒と智也に頼んできて、『お願い・・・』と頼んだ。この犬は血統書付きではないが、自分たちにとって、大事な家族の一員でもあり、仲間でもある。彼女はとても可愛がっており、その犬と兎を渡すわけにはいかない。
―――この犬・・・欲しいのに・・・