❀🍞Pan・Rouge🍞 Ⅰ❀

彼女は―――菜緒は今、彼女達は『―――此の子達と・・・話したりしたい。喋って欲しい。』と言った。子供達は言葉は理解できているらしく、双子ちゃんたちは―――とても楽しい子供達だ。
子供ちゃん達が産まれる時、菜緒と智也はとても嬉しくて、嬉しくて、大事にしたいと思った。優子は今、哺乳瓶でミルクを与えると、抱っこしながら、腕を揺らし、子供をあやしている菜緒だ。バレンタインの日が近づいており、彼女はどんなチョコが良いか、試す事にした。バレンタインのイベントに、バターミルク塩パンを作り、中に―――チョコレートが、沢山、沢山詰まっていた。
アーモンドをボンボンショコラに乗せると、一口サイズで食べられるようにしていた―――。更に、ガナッシュパンも売っており、バターも入っており、とても美味しく出来るようになった筈。
『―――貴方は・・・良く頑張っている・・・貴方からの、お返しが欲しいわ。何故かというとね、貴方は―――パン作りが上手だし、愛情表現には不器用だし、頑固者―――それでも、一緒にいたい―――』
菜緒と智也は二人きりであり、バレンタインの日々を、待つ事にした。自分達のパンなら、自宅で
作れるし、パンもショコラも生き生きと作られるし、菜緒はふわりと笑い、彼の頬にキスをした。
この二人は仲が良すぎであり、喧嘩もあまりしなく見え、他人からは―――夫婦円満にみえた。喧嘩するほど、仲が良いというが、喧嘩のし過ぎも良くない―――二人はそう思っていた―――。
『―――大好き・・・』
『俺もだ・・・』
―――好きだよ・・・
ありがとう―――。