❀🍞Pan・Rouge🍞 Ⅰ❀

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―――あれから、二時間程の、時間が経ち、智也はそろそろ帰ろうとしていた。だけど、菜緒はそのまま動こうとしない。仕方ない―――彼女に、菜緒に何かあったのか？―――そう思った。取り合えず、彼女が納得するまで、いる事になってしまった。彼女はワインが好きで、飲みすぎでも、まだ飲み続け、まるで酒乱のようになってしまった。
『―――私ぃぃ・・・麻衣ちゃんに会ったんだけど、彼女に言われたのよ・・・貴方は・・・物好きだって・・・私だって・・・幸せになりたい、そう思っていた。』
『―――俺が・・・いるじゃないか・・・麻衣は妹だと言っただろう？―――まだそんな事を、言っていたのか？ふざけるな！！！何処のどいつだ―――。』と叫んだ。
『―――言ったじゃない・・・川野麻衣ちゃん・・・私より・・・スタイリッシュで、羨ましいし・・・私・・・一体何なのかしら？―――。』
其の言葉に、智也は眼を丸くすると、『―――貴方・・・結婚詐欺師だったのかと、思ったわ。』と言い、彼はムッとした。
『―――俺が・・・結婚詐欺師だって？そんな事・・・ある訳ないだろう？』
『―――何？嘘言わないでよ・・・好きだって言っていた癖に―――何で・・・彼女の家まで行っているの？この間、見たんだからね・・・』
其の言葉に、彼は黙ってしまった。
―――それは・・・
それは―――