❀🍞Pan・Rouge🍞 Ⅰ❀
―――菜緒が目を覚ましたのは、あれから、二日後であり、身体が重く、痛くて動かない―――。
丸二日も眠っていたため、包帯迄巻かれていた。彼女は『―――ここは・・・』と呟く―――。
彼女は眼を覚まし、窓ガラスの外には、心配そうに見ている、家族の姿があった。それから、看護師が二人と、白衣を纏っていた、ベテランそうな医師がきた。女医さんでもあり、彼女はハッと見張る。
『―――あの・・・智也は?智也は・・・どうしたの?』
其の言葉に、看護師さんと女医さんは、『―――あぁぁ・・・その青年は、生きてるよ。唯―――まだ目を覚まさない。』
其の言葉に、彼女はドキッとすると、『―――智也は・・・智也に会わせて・・・』と叫んだ。だけど、医者は『―――駄目よ・・・貴方に言う事がある。』と言い張った。
『―――貴方達・・・食事中に、喧嘩していたの?代行タクシーに乗らなかったの?貴方・・・ワイン五杯も、飲みすぎよ・・・』
其の言葉に、『―――生きていますよね?』と問い、医師は金田美紅という女性で、彼女ははっきりと言った。
『―――生きているけれど、足を・・・怪我していてね・・・リハビリをしないと行けないの。』
『―――脚を怪我したって・・・どういう事?智也は―――どうなったの?女医さんでしょう?もう少しちゃんと、教えてください。』
―――此の子
事故の犯人じゃない―――
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