❀🍞Pan・Rouge🍞 Ⅰ❀
今、彼女は着物を着つけて貰い、赤い着物を羽織る事になった。化粧もして貰い、髪もセットしてもらい、会う人に感じよくする事にした。彼はイケメンであり、高給取りでもあり、カッコいい。
やっぱりモテる感じが良く、笑った顔が良い感じだった。彼女はその笑顔に惹かれ、一緒にいたら楽しいだろう―――そう思った―――。彼女は―――菜緒は彼の事が気に入り、お見合いに来てくれるのを待った。菊地智也と一緒にパン屋で働けたら、ショコラで働けたら、楽しいだろう。
そう思った―――。だから、彼女は―――菜緒は、化粧も髪形にも気を使い、赤い着物にも気を使った。彼女は赤い着物を着ており、黒い車で宴会場に向った。呉服屋から三十分くらいの距離で、彼女は先にトイレに行った―――。トイレを済ますと、母親と父親は楽しそうにしていた―――。
母は洋子と言い、父は和弘と言い、二人ともパン屋を営んでいた。2人のパン屋はとても美味しい。菜緒は自分の店ではなく、大物のパティシエールになり、ケーキなども作りたい―――。
菜緒はパンを御馳走するために、食事後、一緒に食べられるように、パンを二つ、持ってきた。
クロワッサン一つと、デニッシュパンーーーとても美味しい筈で、菜緒はワクワクしていた。
デニッシュパンはとても美味しいし、中には、チョコレートも入っており、楽しみにしている。
食事は和食の為、御刺身が出る筈で、マグロの刺身を食べる事になった―――。
彼はずっと前から、良いと思っていたが、中々、乗り気になれず、今、やっと連絡をする事になった。彼は喜んで―――行く―――と言い、着物で来ることになり、彼女は車の中で、パンを握りしめていた。パンは逃げることないのに、彼女は必至に何かを守ろうとしている感じに見えた。
『―――菜緒・・・貴女・・・何故、そんな事をしているの?パンは逃げないわよ―――。それに―――貴女の選んだ人―――パン屋さんの御曹司でしょ?持ってきてくれるかもしれないのに。』
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