❀🍞Pan・Rouge🍞 Ⅰ❀

だけど、一つ―――困った事があった。彼女は―――菜緒は、仲間と一緒にパンを作る事にしていた―――。ボンボンショコラを作る事もあり、パティシエはショコラを作る事もしていた―――。ショコラでケーキを作ったり、菓子類を作ったりしていた―――。新しい店を作ろうとしていたのだけれど、ショコラも売ってみようかと思った―――。ショコラはパンにも使い、重要な仕事でもあった―――。
ベーカリーはとても大変な仕事でもあるだけれど、自由にどんな風に作ったら良いか、分からなくなってしまった。一緒にいるパートナーが消えてしまった―――。更に、味覚が分からなくなってしまった。パンは菜緒-――の一部でもあり、『―――私・・・仲間なんて・・・いなくなってしまった―――。』としょ気ていた。彼女は味が分からなくなってしまった―――。
パン作りが出来るようになるのに、頑張って来た姿を見て、此処の店に入ろうとした―――。
紗枝は玉田と一緒に、ボンボンショコラを作る事も考え、ショコラティエとして、やり直そうとしていた。トリュフやロシェをミルクやラム酒やガナッシュで作っていく―――。
それをバレンタインデーで売ってみるのもどうだろう―――。もう少しでバレンタインデーでもあり、彼女は一人で作る事でもあり、どういう事か？―――菜緒は今、囁きが聞こえる。
『―――御前・・・どうして・・・菜緒・・・お前、俺たちの気持が分からないのか？―――。御前・・・何故・・・俺たちの事・・・見逃しているんだ？いつもパンばかりで、戦ってない。御前・・・そんな奴だったのか？』
『―――え？』
『―――御前・・・いつまでも、ずっと好きだった奴とか言いながら、何故、はっきりしない？』