君だけが、ずっと好き。
「い、ぶき…?」


「…瑛茉?」




嘘だろ?起きたのか?




この状況で目が合い、暴れられるんじゃないかとハラハラする。


だけど瑛茉は暴れるどころか俺のシャツをつかみ、ニコッと微笑んだ。


でもそんな表情も一変、瑛茉は悲しそうな顔をして。




「…ごめんね、痛いよね」



頬に触れる小さな手。


目に涙を浮かべて俺の頬を瑛茉が撫でていた。




(…なんでお前が謝るんだよ。謝らなきゃいけないのは俺のほなのに。)




なんて、ぼーっとした瑛茉に謝るのもどうかと思い留まった。




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