君だけが、ずっと好き。
瑛茉は今日、1人なのか。




「…俺ももう行きます、すいません」


「いいのよ〜むしろありがとね、いつも瑛茉のそばにいてくれて」


「俺は何も…」




結局俺はそのまま天羽家を出た。


早く謝りたかったのに、神様はどうも意地悪だ。




「いーぶきくん」


「…由瑛」




家の前に立っていた由瑛。

まるで待っていたとでも言いたげな表情だった。



「どーせまたお姉ちゃんとケンカでもしたんでしょ?昨日の夜部屋から泣き声聞こえたし、朝目腫れてたもん。」




痛いところをつかれてしまった。


こいつはだいぶ前から俺が瑛茉を好きな事を知っている。


その姉にはない勘のするどさを持つ由瑛は俺や瑛茉の小さな変化にすぐ気づく。


喧嘩をする度バレてるのも事実だ。




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