君だけが、ずっと好き。
「お姉ちゃんと仲直りしてよ。2人がきまづいと私もめんどくさいから」




手、出して。と言われて右手を出すと、チャリっと何かが乗せられた。



鍵…




「お姉ちゃんひとりじゃ絶対寂しがるから、学校の後でいいからそばにいてあげてよ。いつもしてるみたいにさ」




瑛茉は体調を崩すと極度の寂しがり屋になる。


だからいつもは学校が終わって瑛茉の家に直行するんだ。




「…お前は?」


「友達と映画見に行くの。午前授業だから1回帰ってくるけどね」




要するに、自分が帰るまでそばにいろ、と。




「…一応もらっとく。」




家の鍵を受け取ると由瑛は満足そうに学校に行った。



…今の俺に、瑛茉のそばにいる資格はあるんだろうか。

いや、きっとない。




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