君だけが、ずっと好き。
【瑛茉side】
「──ん…」
目が覚めると窓の外は暗くなっていた。
日が落ちるのが早いとはいえ、寝すぎじゃないか?私…
起き上がると朝までのだるさはなくなっていた。
熱下がったのかな。
「あれ…」
パッとテーブルを見たら、トレーの上に置かれた小さな土鍋があった。
(お粥…?)
よく考えてみたら、おでこに冷却シートも貼ってある。
お母さんか由瑛だろう。
「いただきます」
冷めちゃってはいたけど、美味しくて優しい味がした。
ガチャ
「ただいま、お姉ちゃん。体調どう?」
「おかえり由瑛。お粥と冷却シートありがとうね」
「え?…あぁ…いいのいいの!熱下がった?」
「うん」
明日は学校に行けそうだ。
明日こそ、伊吹とちゃんと話さないと。