君だけが、ずっと好き。
(どうしてここにいるの…!?)




「私が呼んだの。瑛茉のこと迎えに来て〜ってね。家の方向逆だし」



「…帰るぞ」




伊吹は私のカバンを持って出口に向かっていく。




「あ、そうだ瑛茉。言ってなかったんだけどさ。……」



「…え」




由紀に耳打ちされたことを聞いて私は頭が真っ白になった。




「瑛茉?」


「…っ、ごめんすぐ行く!」


「ちゃんとお礼言いなよ?じゃーね!」




ファミレスを出た時点で方向が違う由紀とはお別れ。


伊吹はちょっと先で待っててくれた。




(言わなきゃ、)




「伊吹!」


「…ん?」


「私が熱出した日、看病してくれたって本当…?」




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