君だけが、ずっと好き。
*
「Happy Birthday!伊吹!」
私はパーンとクラッカーを鳴らした。
「どーも。耳壊れるかと思った」
伊吹はクラッカー対策で耳を塞いでいた手を離してそう言った。
目線の先には今夜のご飯たち。
(さては…早く食べたいんだな!?)
「ご飯の前にはい、これ!今年の誕生日プレゼント!」
私は荷物に隠していた紙袋を伊吹に渡した。
「ありがとな、毎年」
珍しく優しく微笑む伊吹に釣られて私まで笑顔になった。
もちろん、あげた腕時計はすぐに腕に着けてくれたんだ。