君だけが、ずっと好き。
しかも宇野さんには…他の子にはない特別な何かがある気がしたんだ。




ダイニングのイスに腰掛けた私は頭が真っ白のまま呆然としていた。









「──瑛茉?おい、瑛茉」




ポンっと肩に手を置かれてハッとした。




ぼーっとしてるうちにどうやら伊吹が戻ってきたらしい。




右手には、有名メンズブランドの小さな紙袋。



プレゼント、かな。




…。




「…ん?どうしたの?」




気にしたらダメだよ。




笑え、私。




今日は伊吹の誕生日なんだから。


伊吹が楽しければ、嬉しければそれでいいんだから。




モヤモヤしてないで、精一杯強がれよ、私。




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