君だけが、ずっと好き。
今じゃきっと、私のためになんか走ってくれないだろうなぁ…




「瑛茉!」



「……っ、え、伊吹…?」




突然名前を呼ばれたかと思ったら、肩に重みを感じた。




首に巻き付く白い腕。


ほのかに香る優しい香り。




額にうっすら汗をうかべた伊吹がいた。




「ったく、バカ。探しただろ…」




突然の伊吹の登場にザワつく周り。



うん、夢じゃなくて現実みたい。




「…探してくれてた?」



「今年は行く気無かった俺をムリヤリ連れてきたのはどこのどいつだ」



「…私だ!」




そう言えばそうだった。


女の子に囲まれてる伊吹を置いてきたのは私じゃないですか。




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