君だけが、ずっと好き。
「…し、知らないです。私一緒に来たわけじゃないので」





私は再び目を逸らしてそう言った。




「あはは!嘘、下手だね?」




そんな嘘通用するわけないじゃん、と笑う一華さん。


嘲笑うように私を見下すその姿は女王様のようだった。




…性格悪。


なんて、私が言えたことじゃないけど。




「今、この女うっざ〜!って思ったでしょ」


「…いえ」




嘘じゃないよ、そこまで酷いこと思ってないもん。




「へぇ〜?まぁいいけどさ。ライバルに優しくするほど私もいい子ちゃんじゃないし」




一華さんはニコッと笑った。




< 231 / 323 >

この作品をシェア

pagetop