君だけが、ずっと好き。
“ ライバル ” という言葉がひっかかった。



…やっぱり、伊吹のことが好きなんだ。




私にすら返信してくれない伊吹が今でも連絡をとっている女の子。



私以外の女の子との写真なんか見たことないくらい伊吹とのツーショット。




私に…勝ち目あるのかな。




不安と焦りが頭をぐるぐると埋めつくした。




「あ、LIME来た!私行くね。じゃあまたね〜瑛茉ちゃん?」




一華さんは私の肩にポンっと手を置いて去っていった。



強大なライバルが正式にできてしまった。



焦ってる。

もちろん、あの子が初めて現れた日から。



ううん、足りないんだ。



焦りが、まだまだ足りない。




伊吹が取られちゃう。




通り過ぎていった一華さんから香る甘い香水は、私の焦りをいい意味でも悪い意味でも加速させた。





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