君だけが、ずっと好き。
その点、あいつはどうだ。


顔よし。

頭よし。

性格よし。

運動神経よし。




…そりゃ、モテるわな。



外見と中身が一致しない俺なんかより魅力で溢れてる。


…別に誰彼構わずモテたいなんて思ったことないけど。




グダグダやってるうちに瑛茉が取られるんじゃないかって。


ただただ、1人で焦ってるんだ。




「いーぶきっ!こんなとこにいたんだ」



「…なんだ、お前か」




瑛茉がかえってきたのかと思いきや、そこにいたのは待ち人ではなかった。



俺の前に仁王立ちするのは宇野一華だった。




「なによ、悪かったわね天羽瑛茉じゃなくて!」




宇野は俺の背中を平手でバチッとたたいた。


…相変わらずすぐ手を出す凶暴っぷりは健在らしい。




「…お前、瑛茉の名前知ってたっけ」



「あぁ、そういやさっきそこで会ったよ。おどおどしてたからちょっとちょっかい出しちゃった」




なんて、ペロッと舌を出す。




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