君だけが、ずっと好き。
「瑛茉!」




早足で人混みを割いて瑛茉の腕を引いた。




ぽすっと俺の腕に収まる瑛茉。




ちっさ…





「伊吹…!」


「…何してんの、あんたら。高校生ナンパとかして恥ずかしくないわけ?」




男達を睨んでやると、なにやら目を逸らしてコソコソ会議し始める奴ら。




「…なんだよ」




ムカつく。


俺が目を離した隙にすぐ瑛茉に近づきやがって。



こいつは俺のなんだよ、なんて言ってしまいたかった。




「い、伊吹…!!待って、落ち着いて、ナンパじゃないから…!」




ガシッと腕を掴まれてハッとした。



視界に入った瑛茉はなにやら焦ってるようで。




ナンパじゃない?


こんなチャラけた大学生がよってたかって。




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