君だけが、ずっと好き。
…え、私今なんて…言った?
ツーと頬を伝う一筋の涙。
まるで、だんだんと現実に引き戻されるようだった。
あぁ、私。
とんでもない事を口にしてしまった。
ついパッと顔を上げてしまったけど、どんな顔していいか分からなかった。
「…っ、泣き止んだの」
目が会った瞬間、伊吹のほうからぱっと視線をそらした。
…だめだ、終わってしまった。
「………うん、ごめん」
私は伊吹の腕から抜けて視線を泳がせた。
沈黙が、重たい。
「瑛茉ー!伊吹くーん!そろそろ片付け始めるよ」
「あ、うん…片付け、手伝うね」
タイミングバッチリで現れたお母さんに引きつった笑顔を向けた。
うん、逃げよう。
考えるのは、その後。