君だけが、ずっと好き。
◆泣き虫ディッセンバー
【瑛茉side】
「伊吹の予定、確保出来たの?」
「…まだ。断られたらどうしようって思うと怖くて」
12月20日。
街は冬、クリスマス1色だった。
プレゼントを買う人達、おもちゃ屋さんのショーウィンドウに目を輝かせる子供たち。
そして、駅の前に大きくそびえ立つクリスマスツリーやイルミネーション。
みんな幸せそうな顔してるな…なんて。
毎年張り切って準備しているクリスマスも、今年は上手く楽しめるか分からない。
イブの夜には伊吹の家でパーティーして、ケーキを食べて、2人でプレゼント交換をして。
私にとっては、毎年一年で一番重要な日なんだけど。
今年は…いつもと違うから。