君だけが、ずっと好き。
『好き…』




その一言で、俺の理性やら思考やらは完全に吹き飛んで頭が真っ白になった。



その言葉に、他意はない。



そんな事少し考えればわかることなのに。




ずっと聞きたかったそのセリフは、容赦なく俺の脳をダメにした。




「完璧男子・天野伊吹の唯一で最大の弱点が女だなんてねぇ」


「うるさい。完璧じゃない」


「うん、知ってる」




俺が完璧だ?どこがだよ。


この歪み切った性格がいい証拠だ。




「早く告白しなよ。あ、そうだ。クリスマスなんかどう?ロマンチックじゃん」



「…勝手に話進めんな」




そう言うと三神は口をとがらせてぶーぶー文句を言っていた。


どいつもこいつも、まったく…




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