君だけが、ずっと好き。
「入って、すぐココア入れてあげる」


「粉多めにな」


「分かってるよ、甘党」




リビングに通せば伊吹はヒーターの前に体育座りして動かなくなった。




「ふふっ、猫か」


「…お前ん家なんでコタツないんだよ…」


「それ、毎年冬になると絶対言うよね」




さあ、いつ切り出そう。

いざ告白しようとは思っても、タイミングをまったく考えてなかった。




でも伊吹を目の前にしたら、やっぱりその仕草、声、姿、全部が…愛おしく思えて。




「ねぇ、伊吹。大事な話してもいい…?」




もし、この告白のせいで距離が離れてしまったら。


そう思うと怖くて、ずっと言えなかった言葉。


でも…今は、すっごく伊吹に伝えたい。





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