君だけが、ずっと好き。
「…好き、なの。伊吹のことが、ずっと前から…。伊吹が好きな人いるって言ってたのは、今も忘れてないよ。

それに、この間スルーされたのだって分かってるけど…1回だけ、ちゃんと…告白、したかったの…」





最後までちゃんと言って、夜ベッドの中で好き放題泣こうと思っていたのに。


話しているうちに、勝手に涙が溢れていた。




伊吹との思い出がフラッシュバックして、次に発せられる伊吹の言葉が怖くて。



さっきまでの強気な気持ちはどこかへ飛んでいってしまった。





「なぁ」


「…っ、」




そっと、抱きついていた腕がほどかれた。


伊吹がこっちに向き直った気配を感じる。




あぁ、私今からフラレるんだ。




涙でぼやけた視界に、伊吹の大きな手が近づいてくる。


そのまま私の顔をそっと包み込むように、伊吹の長い指が私の涙を拭ってくれた。




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