君だけが、ずっと好き。
なんて言うと、伊吹は少し考えるような素振りを見せて。




「…あぁ、からかわれてたんだよ。あいつはそーゆー女。瑛茉にちょっかい出しちゃったって言ってた」



「じゃ、じゃあ誕生日は…?来てたじゃん、それにプレゼントも…」



「…見られてたのか。確かに来たけど、桐谷と宇野の兄貴もいたぞ?プレゼントは桐谷から」




私は空いた口が塞がらずにぼけっとした。



混乱して、なにがなんだか…




私の…早とちりだったの?




「…っ、よかった…」



「…また泣きそうになってんのかよ。ほんとに泣き虫だな」




伊吹がそっと頭を撫でてくれた瞬間、どばっと涙が溢れた。



あぁ、私こんなに幸せでいいのかな。




「…瑛茉」


「なに?」






「好きだ」






「…っ、私もだよ、伊吹」





天羽瑛茉、17歳。


念願の彼氏ができました。



…ううん、ずっと好きだった伊吹が、幼なじみから恋人になりました。







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