君だけが、ずっと好き。
暖房のきいたリビングから1歩出た瞬間ヒヤッとした空気に変わった。



叶うことならこのままずっとここにいたいけと、今日は帰らないと。




「またね、芽衣ちゃん。今度は帰る時事前にメッセージちょうだいね!」




つぎこそゆっくり芽衣ちゃんと話したいもん。


芽衣ちゃんは昔から他愛もない話で私を楽しませてくれるんだ。



好きな人の話とか、学校で先生に怒られた話とか、合コンで元彼にあった話とか。


聞いてて飽きないからずっと聞いてたい。




「ほら、帰るぞ瑛茉」


「うん」



ブーツを履いてコンコンとつま先で地面を叩いた。


早く帰って、アレを作らないといけないんだ。

今年は今までで1番張り切ってる、アレをね。




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