君だけが、ずっと好き。
「…侑利くん、伊吹は?」


「まだ向こうで皆と写真撮ってる。あ、安心しなよ。女の子はみんな断ってたから」




侑利くんの視線の先には男の子たちに囲まれた伊吹の姿。


人気者は大変だなぁ、なんて。




真顔でぼーっとしてることもあるから、怖そうとか言われるけど伊吹は基本気さくで明るい。


男友達も多いし、卒業生代表を任されちゃうくらい先生たちからの信頼もあついんだ。




「天羽さん、引越し明日って言ってなかったっけ?」


「うん、明日だよ」




そう言って笑うと、侑利くんは不思議そうに首を傾げた。




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