やがて春が来るまでの、僕らの話。




「っ…」




ポタっと一粒、手紙の上に雫が落ちた。






陽菜……





「、、…うぅ、ッ、…」





陽菜………





「…ッ……ウ…、ヒッ…」





陽菜、…





うっ……うぅ、……






「…───うわぁぁぁ…っ」







泣き叫んだ声はもう陽菜には届かない。


もう二度と、どれだけ叫んだって届かない。


なんで……


どうして……



だって私、ケンカしたままで陽菜に伝えられてないよ……




───“親友と思ってたの私だけだったんだね”





陽菜は私の親友だよって、ちゃんと伝えたかったのに……



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