やがて春が来るまでの、僕らの話。



季節は冬、十二月。




あれから、



陽菜が死んでから、



もうすぐ七年が経とうとしていた───…













眩しい。


街のネオンがチカチカして、眩しい。



「……はぁ」



歩道の端に並ぶ石段に座りながら、目の前を通り過ぎる景色をボーっと見ていた。


時刻は夜の九時丁度、街が一番賑やかになる時間帯だ。


数えきれない人の波が、夜の街を賑やかに染めていく。


この街は昼も夜も常にうるさい。


うんざりだ。


こんなにうるさい都会の街は、もううんざり。


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